耐震改修は家を守るのではなく「家族の命」を守ること
昭和56年以前の建物は耐震基準に満たない可能性があります。
日本は世界有数の地震国です。それは日本列島が「ユーラシアプレート」・「フィリピン海プレート」・「北アメリカプレート」・「太平洋プレート」の境界に位置し、「活断層」と呼ばれる地盤の移動に伴うずれが発生するためです。そこで国は木造住宅に対する耐震基準を設けていますが、「昭和56年」に耐震基準が大幅に見直されました。
この見直しは宮城県沖地震を教訓に、壁の強度を約1.4倍に引き上げることで家屋の倒壊を防ぐ事を目的としています。その後兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)の被害をふまえ平成12年に筋かいが施されている体力壁の配置規定や基礎の仕様・形状の明確化などが改正され現在に至っています。ですから昭和56年以前の建物は現在の耐震基準に満たない可能性が高くなっています。
まずは建物や基礎の耐震診断を!
耐震改修の主な目的は家屋を守る事ではな「命を守る」ことです。平成7年に発生した兵庫県南部地震での死者(約6,400人)の85%以上の方が家屋の倒壊による窒息死・圧死でした。逆に言えば家屋が倒壊しなければ5,000人以上の方が命を落とさずにすんだ可能性があるということになります。また、倒壊した家屋の多くが耐震基準が見直された昭和56年以前の建物だった事も確認されています。
兵庫県南部地震に比べ新潟県中越地震での死者数は46人で地震の規模の違いも有りますが兵庫県南部地震での死者数と比べると大幅に違います。この違いは新潟県が雪国であり、家や基礎の造り自体が積雪の荷重を考慮した造りになっていた事が大きな違いを生んだ要因の一つと考えられます。つまり家の強度で家族の命が左右されてしまうのは事実のようです。家族の安全確認の為にも一度耐震診断を受けられる事をお勧めします。
耐震診断で問題点が見つかったら…
耐震診断は壁の構造と量・壁の配置とバランス・各部材の接合方法・基礎の強度・築年数やシロアリ被害の有無など色々な角度から診断します。もし問題点が見つかったら、その内容と解決手段(工法)を納得できるまで説明してもらいましょう。その上で改修工事をするかどうかを決めて下さい。
どんな耐震改修もまず「改修計画書」作成から
建物倒壊の可能性は評点で判断します。評点は建物の壁や柱のX軸・Y軸の耐力や床の仕様などを基準に算出され1.5以上は倒壊しない、1.0以上~1.5未満は一応倒壊しない、0.7以上~1.0未満は倒壊する可能性がある、0.7未満は倒壊する可能性が高いと判断されます。

